
~ろう者×サイニングストア応援プロジェクト~
日常的に手話でコミュニケーションをとるろう者にとって、手話は大切な言語です。
しかし現在、公的な手話通訳者派遣を利用できる場面は限られており、必要な場面でも通訳を依頼できなかったり、費用を自己負担しなければならなかったりするケースがあります。そこで、ろう者が必要なときに手話通訳を利用できる機会を増やし、誰もが対等に社会参加できる環境をつくるため、クラウドファンディングに挑戦します。
集まった支援金は、手話通訳者への謝金などに活用し、返礼品には、ろう者スタッフが手話で接客するサイニングストア「ココトモファーム岡崎店」のバウムクーヘンもご用意。
この成果や当事者の声も発信していきます。
手話が必要な人に、必要なときに届く社会へ。
皆さまのご支援をお願いいたします。
ろう者についての誤解と現状

みなさんは、「ろう者」という言葉をご存じでしょうか?
聴覚障害者の中で、日常的に手話でコミュニケーションしている人を「ろう者」と呼びます。
この日本社会には様々な人がいて、様々なコミュニケーション手段がありますが、ろう者の皆さんは、大変な誤解をされています。
この誤解とは、例えば、多くの役所や企業では、「聞こえない人には筆談で対応します」としていますが、ろう者に対する合理的配慮とは、筆談することではなく、手話による情報保障を行うことなのです。
一昨年、プロジェクトを実施したサイニングストア「ココトモファーム」の飛躍


サイニングストアとは、スタッフ全員が手話で会話する店のことです。
一昨年、サイニングストア応援プロジェクトのクラウドファンディングを実施しました。
名古屋市守山区のココトモファーム守山志段見店を応援するプロジェクトです。

あれから2年、ココトモファームの知名度はさらに上がり、昨年4月に岡崎店がオープンしました。
今回のプロジェクトの返礼品は、ココトモファーム岡崎店のバウムクーヘンにしたいと思い、お店にお話を伺ったところ快諾いただきました。
ココトモファームの快進撃は止まりません。
役所や政治家が「差別はやめましょう」と言ったところで、残念ながら、掛け声に過ぎません。
しかし、ココトモファームの発展を目の当たりにした人は、何を感じているでしょうか?
「差別はいけない」なんて教科書に書いてあるような感想ではありません。
ココトモファームで生き生きと働き、お客様に笑顔で接して楽しく会話し、「是非、またいらしてくださいね」と心からの挨拶。来店されたお客様は、素直に「楽しい」と感じていると思います。
「スローガン」だけでは社会は変わりません。
明るく楽しく、ろう者スタッフたちが働いている姿そのものが、人の心を温かくします。
現場で働くからこそみえる課題と解決策
~ろう者×サイニングストア応援プロジェクト~
現在、私は知立市役所で手話通訳者として勤務しています。
手話通訳者の仕事には二種類あります。
市役所内で行う手話通訳は「設置」と呼びます。
市役所を訪れるろう者の皆さんと、福祉課はもちろん、他課にも同行して手話通訳しています。
しかし、残念ながら、市役所の業務外で通訳を行うことはできません。
市役所の外での通訳は「派遣」と呼びます。
派遣の範囲は極めて狭く、病院を受診する場合や、家族(主に若年の家族)が学校行事に参加する場合など、ごく限られた場所・限られた場面でしか手話通訳を受けることができません。
限られた予算で行う公的事業なので、やむを得ない部分もあります。
ろう者が市町村役場に申込をすると、手話通訳者派遣を受けることができますが、派遣できる範囲は極めて狭く、残念ながら十分に活用できる制度とは言えません。
この社会で生きている人は、障害がある・ないに関係なく、対等であるべきです。
しかし、現在のルールでは、公的な手話通訳派遣で対応できるのは病院で治療を受ける場合や、官公庁で手続きを行う場合など、ごく限られた内容にしか、手話通訳者を派遣することができません。どうしても手話通訳が必要であれば、手話通訳に関する費用(手話通訳者に支払う謝礼)を全額自己負担しなければならず、この費用を負担できなければ、大きなハンディを抱えたままです。こんな不公平な状態は是正すべきです。
手話は言語です。
例えば、英語ができる人(日本人)が事故や病気などで聴力を失った、と想像してください。
人の声が聞こえないため、音声アプリを使って人と会話する。
ここで、アプリに表示される言語が英語のみだったら、十分なコミュニケーションができるでしょうか。
ろう者にとっては手話が第一言語であり、文字による情報保障だけでは全く不十分なのです。
ろう者にとって手話は母なる言葉だということを、多くの人に理解していただく必要があります。
今回のプロジェクトを実行し、皆さんからいただいたご支援をどのように活用したか、発表する場を作ります。
「皆さんのおかげでこんなことができました。」「このような成果につながりました。」など、一つずつ課題を解決し、前進していく喜びを共有したいと思っています。
昨年の法改正により、事業者(企業など)には合理的配慮を行う義務が課せられることになりました。
しかし残念ながら、ろう者に対する合理的配慮は全く不十分であるばかりか、大きな誤解があるのは前述したとおりです。今回のプロジェクトは、その一つの解決策になり得ると考えています。









