
「自分が勉強することなんて、考えたこともなかった。」 マニラの路上で暮らすロニーくん(仮名)の言葉です。 彼は、家庭を支えるために8歳から路上で花売りを始めました。 朝から深夜まで必死に働いても、1日200ペソ(約520円)くらいにしかならず、勉強するための時間もお金もありませんでした。 子どもたちは「力がない」のではありません。 ただ「機会がない」だけです。 あなたの応援が、路上で生きる子どもたちに “未来を選ぶ力” を届けます。 この活動を続けられるよう、どうかご協力をよろしくお願いします。
路上で生きる子どもたちが抱える現実
フィリピンの路上で暮らす子どもたちにとっては、「今日食べるものがあること」が最も大切です。稼ぎが悪かったり、働かなければ、その日の食事を手に入れることができません。


文字が読めるようになりたい、勉強したい、多くの子どもたちが学校へのあこがれを口にします。しかし「学ぶこと」の優先順位は「食べること」よりずっと低いのです。
それに加え、スリや軽犯罪などに手を染めることがある子どもたちは、周囲の大人から犯罪予備軍として見られ、暴言や暴力を振るわれることも多々あります。差別的な言動を受け続ける中で、自己肯定感や自信を失っていきます。
失った自信を取り戻せるように
自己肯定感や自信を失った子どもたちが、自分の力だけで再び前を向くことは困難です。子どもたちがそれらを取り戻していくには、信頼できる大人の存在が不可欠であると私たちは考えています。
そのため私たちは、何度も子どもたちのもとへ通い、関係を築いていきます。何気ない会話でも「気にかけてくれる大人がいる」ことで、子どもたちの心はほぐれていきます。対話を繰り返すうちに、子どもたち自身が「本当は学びたい」という気持ちに気づき、少しずつ前を向けるようになっていきます。
これには多くの時間も労力も必要ですが、それでも私たちがこの活動を続けるのは、子どもたちには「力がない」のではなく「機会がない」だけだと知っているからです。
この活動を続けることで「学びたい」という気持ちから遠ざけられてしまった子どもたちの心に、少しずつ“希望の灯”をともすことができるのです。


路上の子どもたちとの活動
私たちは路上の子どもたちに対し「路上教育」を行っています。自己肯定感や自信を取り戻し、将来を前向きに考えられるようになることを目指しています。
具体的な目的は、以下の通りです。
① 「学び」の機会と場所を提供する
② 安心して過ごせる居場所をつくる
③ 子どもが未来を選ぶ力を育てる
路上や地域の空きスペースを利用し、子どもたちが安心して集まり、話したり笑ったりできる時間を大切にしています。そのような中での教育活動を通し、学校に戻るきっかけや、将来を考える力を育んでいます。


路上出身の若者が、今は“教える側”に
アイキャンの路上教育には、他にはない特徴があります。
それは、 かつて路上で生きてきた若者たちが、今は教育者として子どもたちの前に立っていること。
彼らもかつては「自分が勉強することなんて、考えたこともなかった」 そう思っていた子どもたちでした。彼らは私たちとともに時間を重ね、壁にぶつかりながら、 少しずつ未来を信じられるようになっていきました。
そして今、彼らはかつての自分と同じ境遇の子どもたちに語りかけています。
「君だって、ぼくのように路上生活から抜け出せる」
これは、長年の積み重ねから生まれた、かけがえのない変化です。


すぐに結果は出ない。それでも続ける。
教育は、短期間で結果が見えるものではありません。
何年も時間をかけて子どもたちに寄り添っても、それでも途中で諦めてしまう子もいます。
それでも私たちは、30年以上教育活動に向き合い続けてきました。
活動を通して強く感じているのは、
「学校に通える環境」や「経済的な支援」だけでは足りない、ということです。
困難なときに何度でも声をかけ続けてくれる大人の存在が、子どもたちには必要です。
路上で暮らす子どもたちは、褒められたり、話を聞いてもらったりする経験がほとんどありません。
自分には価値がないと思い込んでしまっている子もいます。
だからこそ、時間をかけて向き合い、
「あなたには力がある」
と伝え続けることが、未来への第一歩になると、私たちは信じています。









