
プロジェクト本文
野沢温泉 絵本プロジェクト
―『ぐるぐるめぐる 野沢温泉のちいさなせかい』 ―
地域が直面する課題の最前線の村、野沢温泉村が発信する絵本プロジェクト。
― 今こそ、文化を未来へつなぐ一歩を、野沢温泉の子どもたちと共に踏み出します。―
現在、野沢温泉村の課題は、 「土地の問題」「文化の継承」「地域コミュニティの変化」
「外部資本の流入と、それに伴う変化」「人口減少・高齢化」など多岐に渡ります。
しかしこれらは、野沢温泉村だけの課題ではありません。
人口構造、暮らし方、働き方、観光のあり方、法律や制度の変化——
日本全国の地域が、同様の問題に直面し始めています。
人口3200人の野沢温泉村は、その“先頭を走っている村”のひとつ。
この村から始まるクリエイティブな挑戦は、全国の未来へのヒントになり得ると確信しています。
かつて祖父母から孫へ受け渡されてきた、“野沢温泉の暮らしと文化”
温泉とともに生きる暮らし。
湯仲間、祭り文化、スキー文化。
小さな村だからこそ生まれる助け合いの形。
野沢温泉村は、代々受け継がれてきた知恵や物語によって育まれてきました。
いま、日本の課題の最先端である
“少子化・空き家・観光の変化・外部資本の増加”という波が押し寄せる中で、
この村はあらためて 「文化を未来へつなぐ村」 として動き始めています。
その想いを、子どもたち自らの絵で表現したのが、今回の絵本です。
「野沢温泉の“文化の循環”を次の世代に届けたい」
ー河野健児
▼野沢温泉企画について
「野沢温泉の文化と自然を持続可能なかたちで次の世代へ引継ぐ仕組みをつくる」をミッションに、遊休施設の活用などを通じて村の抱える課題を解消し、 ①観光地強化 ②移住・定住促進 ③起業・雇用促進 を実現する事業を展開をしています。
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●河野健児 代表取締役(写真左)
1983年 長野県野沢温泉村出身。幼少期にスキーを始め、のちにスキークロスのワールドカップ選手として12年に渡り世界を転戦。現在は地元・野沢温泉をベースに、手作りのツリーハウスを生かしたキャンプや自然体験を提供する“nozawa green field”や、SUPツアーを開催。元野沢温泉観光協会会長。2022年、株式会社野沢温泉企画創業。
●石田遼 代表取締役(写真中央)
1986年東京生まれ。建築設計、経営コンサルタント、不動産IoTスタートアップと様々な立場からまちづくりに関わる。2022年 株式会社NEWLOCAL創業。「地域からハッピーシナリオを共に」をミッションに日本各地で不動産開発を中心としたまちづくりを行い、人口減少社会における持続可能な地域モデルの実現を目指す。1拠点目とし2022年、株式会社野沢温泉企画創業。
●八尾良太郎(写真右)
日本コカ・コーラ、NETFLIXなどでマーケティング・コミニケーション戦略を担当。吉阪隆正が設計した野沢温泉ロッヂを継承し運営。「生き方を耕す」ライフファーミングキャンプや冬季産業再生機構(SAVE THE SNOW)で文化の循環に取り組む。2022年、株式会社野沢温泉企画創業。野沢温泉蒸留所株式会社 取締役。
▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ
「時の当番」として、今の私たちにできること
野沢温泉の文化や自然は、決して“当たり前に”存在してきたわけではありません。
湯治場として、そしてスキーの村として、
先人たちが「その時代の最善の選択」を積み重ねてきた結果、いまの野沢温泉村があります。
しかし今、
・ 祭りや文化を支える担い手の不足
・ 外部資本の増加と、村に生活基盤のない所有者の増加
・若い世代が住み続けるための住宅不足
といった課題が表面化し、このままでは 野沢温泉らしさを守り続けることが難しくなるかもしれません。
だからこそまず、
村の内と外に野沢温泉が大切に継承してきたことや当事者として未来に繋げるということを “物語として” 優しく届けることから始めたい。
その答えが「子どもたちと作る野沢温泉の絵本」でした。
▼プロジェクトの内容
子どもたちとつくる絵本
『ぐるぐるめぐる 野沢温泉のちいさなせかい』
このプロジェクトでは、野沢温泉小学校の子どもたちが絵を描き、地域の大人たちが物語と言葉を紡ぎ、一冊のオリジナル絵本を制作します。
・ 野沢温泉小学校の子どもたち
火祭り、湯けむり、雪、野沢温泉の美味しいお米や野菜……
“毎日の自分たちの暮らしの風景”を絵にしました。
・ 野沢温泉の大人たち
子どもの絵に込められた感性の背景に、村の歴史や知恵の物語を重ねる。
・ 絵本
完成した小さな絵本が、野沢温泉村から全国へと旅立っていく。
子ども × 大人 × 地域文化。
この三つでつくる“文化継承のクリエイティブプロジェクト”は全国でも極めて珍しい取り組みとなりました。









