準絶滅危惧種のニホンイシガメを絶滅の危機から救いたい  2025年

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ニホンイシガメ

 

はじめまして!

透き通るような清流と、のどかな田園に囲まれた岐阜県の片田舎で生まれ育った50歳の髙桑と申します。

 

小さな頃から周辺の水田や河川で魚や亀を捕まえたり、山ではカブトムシやクワガタムシを捕まえるのが大好きで、大人になってからも変わっていません。水田にはカブトエビやホウネンエビといった甲殻類が棲息し、河川にはオイカワ、ウグイ、アユといった川魚がたくさん生息するなか、日本固有種であるニホンイシガメも棲んでいます。

 

現在は環境省により準絶滅危惧種に指定され全国的にも珍しくなったニホンイシガメ9匹を飼育し、繁殖にも挑戦しながら近隣の河川の清掃活動もしながら環境整備活動とともにニホンイシガメの保護活動をしています。

 

※日本固有種とは…日本国内にしか自然界では生息していない生物群を言います。

つまり、ニホンイシガメは自然下では日本国内にしか存在しないのです。

 

    

 

 

春になると桜が満開となり、川沿いをたくさんの人が散策します。

そんな自然豊かな場所でも、ニホンイシガメの生息数がどんどん減少しています

 

ニホンイシガメの生息数が減ってしまった原因は主に以下の3つが挙げられます。

  1.  自然環境の破壊による生息エリアの減少
  2.  ペット目的の乱獲による個体数の減少
  3.  外来種であるミシシッピアカミミガメとの生存競争の敗北

上に挙げた理由のうち、1つ目の自然環境の破壊については、近年、環境保護が叫ばれ生息に適した環境が守られつつあります。

また2つ目の乱獲についても近年はワシントン条約でニホンイシガメが登録されたことで海外への輸出が難しくなったこと、そしてペットとして飼育しているニホンイシガメの繁殖成功により、少しずつではありますが乱獲が減りつつあります。

しかし現在、最大の問題となっているのが外来種であるミシシッピアカミミガメ(以下、アカミミガメ)との生存競争です。もともと非常におとなしい性格のニホンイシガメは、気性が荒く体も大きいアカミミガメに勝てません。少しずつ生息エリアや餌がアカミミガメに奪われていき、数が減ってしまっているのです。

また、アカミミガメはニホンイシガメと比べて繁殖も高く、1年に1回~2回、1回あたり1個~12個の産卵数と言われているのに対し、アカミミガメは1年に2回~3回、1回あたり2個~23個の産卵数となっておりアカミミガメはニホンイシガメより倍以上の繁殖力があるのです。

環境省  アカミミガメの生体より引用

 

ニホンイシガメは現在、環境省により準絶滅危惧種に指定されていますが、地域によっては絶滅に近い状態にあると言われています。

そんな希少種であるニホンイシガメを絶滅の危機から救いたい、アカミミガメを駆除しニホンイシガメの生息エリアを守りたいと考えています。

 しかしなぜ、本来、日本にいないはずの外来種であるアカミミガメが、ここまで増えてしまったのでしょうか?

それはペットとして飼育していたミドリガメ(アカミミガメの幼名)を飼いきれなくなった飼育者が河川に逃がしたり、飼育者の不注意で逃げ出してしまった場合もあります。

また2023年6月1日にアカミミガメは「条件付き特定外来生物」に指定されており販売が行われていませんが、条件付特定外来生物に指定される以前は地域の祭り等に出店している露店商が1回500円程度で「亀掬い」として販売していましたが、売れ残ったミドリガメを付近の河川に逃がしていたという事例もあったようです。

そうして自然界に放たれたアカミミガメが高い繁殖力を活かし日本国内で異常繁殖しているのです。

アカミミガメに罪はありません。全ては逃がしてしまった飼育者や心無い販売者のせいなのです。

しかしながら、このままアカミミガメを野放しにして増殖させ続けることは日本の美しい自然に守るためにもよくありません。食物連鎖が崩壊し、本来、居るはずの川魚や川虫等が食い荒らされ、ニホンイシガメだけでなく他の生物も絶滅してしまうのです。

特に植物に対する被害は深刻です。アカミミガメは食性も幅広く植物の若芽も盛んに食べています。そのために水草が全く見かけなくなってしまった河川や池沼もあり、水質が悪化する原因にもなっています。

新潟県では国際的に重要な水鳥の生息地としてラムサール条約に登録されている佐潟のハスが、アカミミガメの食害により2018年に姿を消してしまって以降、全く見かけなくなってしまいました。

ハス等の水草は水質悪化の原因となる「窒素」や「リン」を吸収し、水質改善の役割も担っています。その水草がなくなってしまった事で水質が悪化し川魚や川虫も住めない状態となってしまいました。

こうした被害は報告されているだけでも全国各地で見受けられる状態ですが、恐らくは氷山の一角ではないかと考えています。

そうして大繁殖したアカミミガメはニホンイシガメの住処や餌も奪い、結果としてニホンイシガメの数が減ってしまうだけでなく、他の日本固有の在来種も数を減り絶滅の危機に瀕しています。

またアカミミガメは稲やレンコン等の若芽も食べることから農業への被害も発生しています。

アカミミガメに罪はありませんが、野放しにすることもできません。

アカミミガメが全国にどれくらい生息しているか御存知でしょうか?環境省の統計によると、その数、なんと800万匹です。

ではニホンイシガメはどうでしょうか?こちらも環境省の統計によると98万匹と言われています。つまり現在、日本国内に存在する亀の大半がアカミミガメであり、普段なにげなく見かける亀が実は2023年6月に条件付き特定外来生物に指定されたアカミミガメなのです。

この800万匹を私だけで駆除することは出来ません。

それでも近隣の河川からアカミミガメを駆除していこうと考え、一昨年より活動しています。

自宅の近くにある河川にはアカミミガメの生息数は僅かでしたので一昨年の活動でほぼ駆除できた状態でしたが、昨年に近隣の別の河川でアカミミガメが大繁殖している場所を確認しました。

この河川には500匹以上のアカミミガメが生息しているのではないかと考えています。昨年より、この河川でアカミミガメの捕獲・駆除を行なっておりますので、今年も継続し、この500匹以上のアカミミガメが生息している河川を中心に活動していく計画です。

 

https://readyfor.jp/projects/nihon-ishigame-2025