福島12市町村でそれぞれの想いを持って拠点を運営している方から土地や建物の歩み、今の暮らしや未来について考えていることをお聞きしました。そこからみえた風景を写真と共に1冊に込め、皆さんと福島がつながるきっかけを作ります。
📖はじめに
初めまして。本プロジェクトに興味を持っていただき誠にありがとうございます。
このプロジェクトの責任者の久留飛雄己(くるび・ゆうき)と申します。
私は福島県福島市の出身で、劇団青年座という団体で舞台を中心に俳優をしています。
私は2023年の4月に活動の拠点を東京から福島県南相馬市へ移し、舞台俳優の活動と並行しながら福島沿岸部の地域コーディネーターとして活動しています。
私の地域コーディネーターとして最も大きな活動が、福島の12市町村と呼ばれる地域の交流を生み出す拠点を紹介する冊子制作とそれを通した地域の魅力の拡散であり、そのために今回クラウドファンディングをさせていただくことにしました。
それでは私が進めている冊子制作プロジェクトについてご説明いたします。
最後までお付き合いいただければ幸いです。
📖本プロジェクトの背景
2011年3月11 日に発生した東日本大震災における福島第一原子力発電所爆発事故により避難等を余儀なくされた地域は現在「福島12市町村」と呼ばれています。
2022年8月、双葉町の特定復興再生区域の避難指示解除により、避難指示の対象となった全ての自治体に人が帰ってくることができるようになりました。震災発生から解除に至るまで実に11年と5か月の月日が経ちました。
ところが解除されたといっても人が居住できる地区はその自治体の1割程度で、9割近くはまだ人が立ち入ることができない「帰還困難区域」というものに指定されている自治体が残されています。
まだまだ人口が戻ったとは言い難い福島12市町村ですが、近年アートを通して「復興」を捉え直す動きが活発化してきており、様々なジャンルのアーティストたちが福島を訪れて作品制作をしています。
福島県双葉町の帰還困難区域を示す表示
そうした動きの中で私たちのプロジェクトも2023年に始動しました。本プロジェクトのコアとなっているのはグラフィックデザイナー、コンテンポラリーダンサーの緒方彩乃(おがた・あやの)さんが東京都足立区千住(北千住)にて行っている「家劇場」という活動です。