Twitter(現X)からはじまった新しい小説の形「140字小説」。この新しいジャンルの新しい書き手の作品集をシリーズで刊行していくプロジェクトです。
はじめに
こんにちは、ほしおさなえです。
「活版印刷三日月堂」(ポプラ文庫)、「菓子屋横丁月光荘」(ハルキ文庫)、「紙屋ふじさき記念館」(角川文庫)、「言葉の園のお菓子番」(だいわ文庫)、「銀河ホテルの居候」(集英社文庫)など、文庫シリーズを中心に小説を書く仕事をしています。
わたしは2012年よりTwitter(現X)で「140字小説」を発表しはじめ、作品を名刺サイズのカードに活字組版で印刷した「140字小説活版カード」シリーズを制作、販売してきました。
そして2023年1月、Motion Galleryの「10年書き続けてきた140字小説を和紙に活版印刷し、1冊の本にして届けたい」というプロジェクトで目標額を達成し、作品集『言葉の窓』を完成させました。
また、2020年より文芸創作コミュニティ「星々」で定期的に140字小説コンテストを開催し、優秀な新人の作品を雑誌「星々」で紹介してきました。
こうした経験を生かし、2024年4月、ホーム社より140字小説の入門書である『言葉の舟 心に響く140字小説の作り方』を刊行しました。自分の作品だけでなくコンテストで出会った作品も数多く収録しています。
コンテストを通して数多くの優れた作品に出会い、140字小説という形式の魅力を広めたいと感じるようになりました。そのためにも、ひとつひとつの作品をネットや雑誌で紹介するだけでなく、作家単位で作品をまとめて読めるようにすることが必要だと感じました。
作品集にすることで、作家の世界をより深く味わうことができるようになります。それは新しい書き手の指標ともなり、140字小説の新たな可能性を開くことにもつながると考えました。
文学の新しい形を応援していただけたら幸いです。