存続の危機にある新生児専用救急車。
赤ちゃんの命を守りつづけるために
“走るNICU”は、絶対に止めない。
ヒトの人生で命の危険が高まる瞬間のひとつが
生まれる時であることをご存知ですか?
ほとんどの赤ちゃんは自ら、その瞬間を乗り越えて元気に出生されていますが、時に上手に産声をあげられない赤ちゃんや生まれてから病気が見つかる赤ちゃんがいます。生まれたばかりの赤ちゃんの臓器機能は大人と違い、とても弱いため、病気の赤ちゃんの命を救うためには1分1秒を争う必要があります。
そのような赤ちゃんのもとに一刻も早く駆け付け、救命するために24時間365日いつでも出動しているのが聖隷浜松病院の新生児専用救急車(写真1)です。聖隷浜松病院では1977年から新生児専用救急車を所有し、静岡県西部地域の7市1町で生まれる赤ちゃんを守っています。
2024年は277件の新生児搬送出動があり、記録が残る1987年以後、8,900件以上の搬送に出動しています(図1)。新生児専用救急車にはNICU(新生児集中治療室)で働く新生児科医師と看護師、専門ドライバーが乗り込み、赤ちゃんのもとに駆け付けています。
写真1:聖隷浜松病院の新生児専用救急車(Newborn ambulance:通称NBA)
図1
新生児専用救急車には赤ちゃんを保温するための保育器や赤ちゃん専用の人工呼吸器をはじめとして、酸素ボンベ、呼吸や心拍を観察するモニター、点滴ポンプなど多くの医療機器が搭載されているため、搬送しながら治療にあたることができます。(写真2)
写真2
しかし、車体は老朽化し走行距離は15万kmを越えており、すでに修理回数は41回、このままではいつ動かなくなってしまうかわかりません。
新生児専用救急車が動かなくなると言うことは、その瞬間から助けられる赤ちゃんを助けられなくなることを意味しており、一刻も早い新生児専用救急車の更新を迫られています。
目標は大きく、とても高額ではありますが、これからもずっと赤ちゃんとご家族のもとにすぐに駆け付けられるように、決意を持ってこのプロジェクトを立ち上げました。
私たちの活動とお願いに共感いただけましたら、ぜひご協力をお願いいたします。
皆様の温かいご支援が、未来を担う小さな命を守る大きな力となります。