銀行から図書館、そして創業支援施設へ
1925年(大正14年)、関東大震災の2年後に、池田実業銀行本店として建てられた、本市最古の鉄筋コンクリート建造物です。池田実業銀行は住友銀行と合併し、1959年まで住友銀行池田支店として使われていました。1962年には、建物を池田市が取得・改装し、主に学習のための本が整備された図書館を開館。そして、2000年、起業家や創業間もないベンチャー企業を支援するために、インキュベートルームとして活用を始めました。
2004年には、同施設が国の登録有形文化財基準「造形の規範となっているもの」に該当すると、貴重な建物として登録され、そして2025年(令和7年)に創建100年を迎えます。
私たちの文化財は、地域の歴史や伝統を今に伝える貴重な財産です。これらを安全かつ良好な状態で、次の世代へと受け継いでいく必要があります。しかし、現在の施設は、これまでも随時修繕等実施してきましたが、外壁の劣化が激しく、保全点検の結果、速やかな改修工事が必要と判断されました。文化財を長く守り続けていくためにも、「今こそ未来への投資」として、本市では、改修工事が必要と判断し、この度工事を実施する運びとなりました。
プロジェクト内容説明
創建100年 国の登録有形文化財を守るため
大阪府池田市にある、いけだピアまるセンターは、池田市最古の鉄筋コンクリート造の建物で国の登録有形文化財となっています。近世復古式鉄筋コンクリートカーテンウオール式2階建て耐震耐火構造で、貴重な近代建築です。
株式会社池田実業銀行の本店として建立された当センターは、その後、池田市立図書館、池田市教育研究所と用途を変え、現在では、創業者を支援するインキュベーション施設として利用されています。
しかし、創建から100年が経過し、建造物の老朽化が進んでいます。特に外壁はコンクリートの剥がれやタイルの劣化がひどく、今後の有事の際には壁面落下の危険性があります。池田市では令和7年度に外壁改修工事を予定しており、この重要な節目に、建物を次の世代へ安全に継承するための一歩を踏み出そうとしています。
このクラウドファンディングでは、改修工事の一部費用を市民・全国の皆さまの寄附により募り、共にこの建物の未来をつくるプロジェクトとなっています。
目指すところ
次の100年への架け橋に
このクラウドファンディングの目的は、単なる建物の修繕だけではありません。
創建100年という節目を迎えたいけだピアまるセンターを、今後も長く使い続けられる施設として未来へ受け継いでいく、市民や寄付者参加型の文化継承の一歩と位置付けています。
いけだピアまるセンターは、まちの歴史を感じられる貴重な建築物であると同時に、市民がこれまで集い、学び、交流する空間でした。この改修をきっかけに、地域の誇りとしての価値を再確認し、市内外の人々にも広く魅力を伝えていくことをめざしています。
寄付の使い道
ご支援いただいた寄附金は、いけだピアまるセンター外壁の改修工事に充てさせていただきます。老朽化によるひび割れや塗装の剥がれ、安全性と意匠性を両立した修繕を行う予定です。
今回の改修により、施設の安全性はもちろん、建築当時の趣を大切にしながら外観を美しく保つことで、歴史的価値を守り続けることができます。皆さまの温かいご寄附を、地域の資産であるこの建物の保全と、未来の活用のために、責任をもって活かしてまいります。