私たちNPO法人ダイバーシティサッカー協会は、そのような困難を抱える当事者に参加していただきながら、仲間はずれを生まないスポーツの居場所づくりを行っています。
その中の活動の一つとして、2025年8月に開催されるホームレス・ワールドカップ・オスロ大会に日本代表を派遣することを目指し、今回、350万円を第一目標としてクラウドファンディングに挑戦します。
実現すれば、昨年13年ぶりに派遣に成功したソウル大会に続き、初の2年連続の出場となります。初の連続出場を実現することは、ホームレス・ワールドカップに継続的に日本代表を派遣する体制を築くための第一歩になります。
「好きなサッカーで世界とつながれる」ということが、生活が困窮したり不安定な居住状態にある人たちが前向きに生きる希望になることが、ソウル大会の経験で明らかになりました。
派遣を毎年継続することで、益々多くの人に希望と活力を与えることができ、また困難を抱える当事者を支えるコミュニティが大きく強くなっていくことを確信しています。
それは日本国内で様々な社会的困難を抱え「社会からの仲間はずれ」になってしまった人たちの希望となり、私たちが「仲間はずれを生まないスポーツの居場所づくり」を広げていく力となります。
今後ホームレス・ワールドカップへの連続出場を目指し、実現し続けるにあたって、国内で日頃からサッカーの実力を高めていけるような居場所を新たにつくることも目指しています。
誰にでもお互いの「自分らしさ」を認め合える仲間がいて、だから「自分らしい」挑戦に出会い、踏み出すことができる。そんな世の中を目指す私たちの挑戦に、ぜひ力をお貸しください!
ホームレス・ワールドカップは2003年より毎年開催されている、ホームレス状態の人々が一生に一度だけ!選手として参加できるストリートサッカーの世界大会です。
サッカーを通じて自己肯定感の回復や社会との再接続を促進することを目的としており、およそ40の国と地域から、400人以上の選手が毎年大会に参加しています。
日本では、NPO法人ビッグイシュー基金が運営の中心となり、2004年のイェーテボリ大会、2009年のミラノ大会、2011年のパリ大会に出場しました。
その後、13年間のブランクを経て、ダイバーシティサッカー協会が運営を引き継ぎ、2024年の韓国・ソウル大会に日本代表チームを派遣しました。現在、2025年にノルウェー・オスロで開催予定の大会への出場を目指して準備を進めています。
Photo:Anita Milas
ホームレス・ワールドカップ日本代表は、ホーム「レス」ではありません!
みなさんは「ホームレス」と聞いて、どんな方を思い浮かべるでしょうか?おそらく公園や駅構内、路上などで寝起きする人たちではないかと思います。
しかし世界的には、ホームレス状態とは行政や支援団体の提供する一時的な住居に住んでいたり、スラムのような劣悪な住居に住んでいたり、友人の家や安宿を渡り歩く状態など、多様な「不安定な居住状態」を含みます。
ホームレス・ワールドカップは、こうした広義の「ホームレス」状態を経験した人が一生に一度だけ出場できるストリートサッカーの世界大会です。出場する選手が困窮した生活から抜け出すことを支援するとともに、「ホームレス」に対するネガティブなイメージを払拭して、社会全体で「ホームレス」問題の解決を目指すためのプラットフォームでもあります。
日本では路上や公園などに寝泊まりする人の数は減っていますが、広い意味で「不安定な居住状態」にある人が増えています。特にネットカフェ等で寝泊まりする若年層の生活困窮者が増加傾向にあると言われています。
そこでホームレス・ワールドカップ日本代表の出場資格には、一年以内に以下のような状況になった経験のある方を含めています。