ドストエフスキー原作『罪と罰』の 現代日本版ミュージカルを広めたい!

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ツミとバツ

ミュージカル製作ユニットGroup B(グループビー)が上演するドストエフスキー作『罪と罰』を現代日本に読み替えたミュージカル『ツミとバツ』のオーケストラ版本公演を劇場の外へ広めるためのプロジェクトです。

HP https://www.groupb-musical.com/crime-and-punishment

ご挨拶 脚本 エスムラルダより

ツミとバツ

「ドストエフスキー原作『罪と罰』の現代日本版ミュージカルを広めたい!」のページをご覧いただき、まことにありがとうございます。

コロナ禍真っ只中の2022年8月にまずはリーディング公演という形で行い、2023年5月のトライアウト公演を経て、今回の本公演へとたどり着いた本作。回を重ねるごとにラクになるかと思いきや、毎回大幅な改稿作業が発生し、「ドストエフスキーの『罪と罰』をベースにしたミュージカルとか、どう? 著作権切れてるし」などと言いだした自分を恨めしく思ったことも何度となくありました。

何と言っても大変だったのが、時代背景も価値観もテクノロジーも異なる19世紀のロシア帝国の物語を、21世紀日本に翻案する作業でした。しかし、まったく違うように見えて、両者にはどこか似たところがあり、「罪とは、罰とは何か」「正義とは何か」など、作品のテーマ自体は、舞台を現代日本に置き換えても、十分に通じると感じています。

そして、リーディング公演から3年の間に、日本の社会状況もまた少し変わりました。最初は「近未来(コロナ禍後)の日本」という想定で書いたのですが、まさかここまで物価高騰が騒がれるようになり、「闇バイト」「強盗」という言葉がたびたびニュースに登場するようになるとは。M1『どうしようもない毎日』の「世の中とことん不景気で なんでもかんでも値上がりで」「街なかでは 今日も誰かが犠牲になり いつも気まぐれに騒がれて 忘れ去られてく」という歌詞のリアル感が日に日に増してしまっていることを、とても残念に思っています。

でも、社会状況がどうなろうと、私たちは生きていかなければなりません。素晴らしいキャスト・スタッフのみなさんとともに、Group Bのメンバーが力を合わせて作り上げた本作。決して明るい作品ではありませんが、みなさんの心の中に、何らかの力や希望のようなものを残すことができたなら幸いです。

 ご支援のほど、よろしくお願いします。

作品について 作曲・音楽監督 大部胡知より

ツミとバツ

おそらく相当な矛盾を抱えているのでしょう、「日本語でミュージカルをつくる」というアクションそのものが。それでも続けているのだから、Group Bも私個人も、なかなか諦めが悪いわけです。

3年もかけてひとつの作品と対峙し完成形を目指すというのは、私にとって初めての経験でした。譜面上の細かな修正とオーケストラ編曲、キャストさんへのディレクションにおける再解釈。過去の自筆の拙さに愕然としたり、「何を思って書いたか」についてゲシュタルト崩壊を起こしたり、はたまた初演以来ずっと間違って覚えていた音を発見したり(!!)。新作とは全く異なる種類の試練を存分に味わって、ようやく本日に至ります。

『ツミとバツ』を作曲した2022年の春、私は大学院に入学したばかりでした。学部卒業後ずいぶん時が流れ、仕事をしながら再び飛び込んだ学生生活の中で、「言語と音楽の不可分性」は私にとって大きな関心事でした。しかしこれ自体を修士論文のテーマに据えなかったのは、2年間で答えが出る課題ではないと感じたから、そして何より、実践的なアプローチの方がはるかに有益だろうと考えたからです。以来、4作の日本語ミュージカルを作曲・上演し、少しずつですがその知見を蓄積してきたつもりです。

ミュージカル音楽というのは本質的に、英語を中心としたヨーロッパ言語と密接に結びついています。他方で私たちの話す日本語は、構文上の語順や音の強弱、高低の性質がまったく異なる言語です。これは、日本語の詞をもとに「ミュージカルっぽい音楽」を作曲し、さらに歌い演ずるという場面において、著しく高い壁なのです。なんとかそれを突破、せめて折衷できないものか。解があるかどうかもわからないこの問いに、「現代日本を舞台にした」本作は正面から向き合っています。

原作の舞台から経度にしておよそ110度も東にある島国で、これを異言語によってミュージカル化するというのは、罪でしょうか。原作者および同時代人たちの寛容さを信じて、そうでないことを祈るばかりです。

願わくば一筋の希望を皆様の心に灯す作品になりますように。

作品について

ツミとバツあらすじ

日本のある都市。

主人公・ジロウは、5年前に父親を亡くし、経済的な問題から大学を中退することを決意する。

無力感と孤独。

ジロウはこの社会で力を持たない者が這い上がるためのある「計画」を考えるようになる。

そして、事件が起きる-。

公演概要

期間 2025年4月16日(水)〜21日(月)

会場 すみだパークシアター倉

チケット http://confetti-web.com/@/crime-and-punishment

 

 

 

 

https://motion-gallery.net/projects/groupb_0718