
人々が奥底で抱える虚ろについての考察。現代日本映画には見られない語り口を持つ、映画『カンナ岬の虚ろ』を劇場へ。監督は今作初長編となる布山悠河。出演には俳優川瀬陽太。
本プロジェクトの背景と目的
製作費を募るクラウドファウンディングにて、学生の自主映画としては異例の支援額100万円を達成した本作は、多くの方の協力を頂きながら、今年1月に大学卒業制作展にて公開、その後、二度の再編集を経て構成を改め、全体尺79分の長編映画作品として完成いたしました。
(※前回クラウドファウンディング)
他日本映画とは異なる語り口を持ち、容易な合点を求める風潮を超えるべく針路をとった挑戦作を、一人でも多くの方に届けるため劇場公開を目指した活動をしております。
この度は、この作品を次なるステップへ進めるため、皆様に何卒お力添えを頂きたくプロジェクトを立ち上げました。
映画『カンナ岬の虚ろ』について
イントロダクション
監督は、映画プロデューサーとして数多くの名作を生み出してきた仙頭武則氏が期待を寄せる新人であり、本作が初の長編作となる布山悠河。プロデューサーは、甫木元空『B A U S 映画から船出した映画館』にてスタッフとして参加し、その熱量と実力を認められた水谷芽衣。出演には川瀬陽太をはじめ、実力のある俳優が集結。不条理演劇かたや日本の伝統芸能である複式夢幻能から着想を得、現在の日本映画とは別角度からの表現をもとめた異色の挑戦作となっている。
あらすじ
東京で起きた大地震によって被災したセイタは、叔父の井出を頼って岬に囲まれた海辺の町で生活することになった。町の防波堤には、棺を待っているという女が海の向こうを眺めて佇んでいる。井出はその町に唯一残された宿を経営しているが、それも終わりを迎えようとしている。セイタは、廃小学校に住み着いている少女、ミチと出会う。ミチとセイタは次第に仲を深めていったが、やがて追い詰められた井出は、自らの宿に火をつけてしまう。
キャスト紹介
セイタ役は、第16回田辺・弁慶映画祭、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭ノミネートの『ヒプノシス』(奥井琢登監督)でも主演を務めた北原大也。監督の前作短編『よどみなく、祝福を』に引き続き、社会からはぐれて生きる少女、ミチを演じるのは、島田桃花。美しくも何処か寂しさを感じる声でハル役を演じるのは、近年のインディペンデント映画で出演機会を増やす澤真希。作品後半に唐突に差し込まれる“虚ろな鳥のダンス”シーンで鮮烈な印象を残すのは、石川県出身の俳優、星能豊。そして、故郷の終わりを見つめる男である井出を演じ、本作全体を支える柱を担うのは、ベテラン俳優の川瀬陽太。









