木彫り仏の原郷、達身寺
謎多き仏像と寺院を護りたい
1712年、兵庫県丹波の山の中、達身寺(たっしんじ)は仏像を奉る寺院として開創しました。しかし、お寺の始まりと仏像には、約1200年の歴史があると伝えられています。
達身寺には古文書などが残されておらず、その起源には様々な説があります。一つは、元々は大寺院として開かれ、織田信長の命を受けた明智光秀によって焼かれたという説。その他では、客仏(他のお寺にあった仏像を安置した)説や仏師の工房説など様々な説がありますが、正確なことは解っていません。
そんな謎多き達身寺には、国指定重要文化財12躯、県文化財指定34躯、市文化財指定33躯その他134片の、木彫の仏像が安置されています。大半が一木造り(1本の木材から作られた仏像)で、兜跋(とばつ)毘沙門天が16躯も奉られていたり、お腹が膨らんでいる仏像(達身寺様式)が複数奉られていたりと、他の寺院では見られない特徴があります。
今日まで地元の方々が力を合わせて護ってきてくださった達身寺ですが、近年は建物の老朽化が進行し、このまま手を入れなければ建物と仏像を後世へつなぐことが危ぶまれる状況です。早急に修復が必要ですが、ここ数年のコロナ禍で、観光収入が減少するなど厳しい財政状況が続いています。
そこでこの度、特に修復が急がれる茅葺屋根の修復費の半分を、クラウドファンディングを通じて募らせていただくことを決意しました。謎と魅力にあふれる達身寺を未来へとつなぐため、あたたかいご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。