苦境に立っている横浜のミニシアター<シネマ・ジャック&ベティ>より心からのお願いです。前身の名画座時代を含めて、この地で71年間続く映画館の歴史を途切れさせないために、どうか皆様のご支援をお願いします。
シネマ・ジャック&ベティについて
シネマ・ジャック&ベティ公式サイト
https://www.jackandbetty.net/
横浜のミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」は、前身の「横浜名画座」を引き継ぐ形で、1991年に開館しました。2005年に当時の運営会社の廃業とともに閉館。その後、2007年に当時20代だった現メンバー(支配人・梶原、副支配人・小林)が引き継ぎました。
前身の横浜名画座は1952年開館。終戦後に接収され米軍の飛行場として使用された跡地にオープンしました。
引き継ぎ当初の数年間は苦戦しましたが、横浜で数少ないミニシアター系作品の上映館として、故・若松孝二監督の「キャタピラー」(2010年)をはじめとしたヒット作品に恵まれ、徐々に認知していただけるようになりました。横浜の多様な映画文化を守りたいという思いで、大きな映画館では上映されない、小規模でも価値や意義がある作品や、これから活躍するであろう若手作家の作品も多く上映して参りました。
上映本数は毎年300本を超えて、その中には横浜では当館でしか上映されなかった作品も多く含まれます。
劇場外においても、中華街映画祭を企画したり、大岡川桜まつりで無料上映会を行うなど、地域を盛り上げる活動も重ねてきました。
コロナ禍、そして追い討ちをかけるアクシデント
しかし2020年のコロナ禍で状況が一変しました。
緊急事態宣言により、2ヶ月の休館を余儀なくされた際は、従業員への給与支払いなど当面の運転資金のため<コロナを乗り越えたい!>として、再開後の鑑賞券を販売し、多くのご支援をいただきました。また「ミニシアター・エイド」のご支援も存続の支えとなりました。心より感謝しております。
2020年6月からの営業再開後は、オンラインチケット導入や会員制度の見直しなど、状況が回復することを信じて営業を続けてまいりました。
しかし観客減は完全には戻ることなく続き、現在もコロナ以前の80%程度の来場者数にとどまっています。
コロナ禍では客席を減らして営業。制限がない現在も、客足が戻りきらない状況がつづく。
追い討ちをかけるように、30年以上を経過した劇場建物の老朽化によるダメージを受けました。昨年には漏水が発生し、エスカレーターや階下のお店の内装など、予期せぬ多額の修繕費800万円が発生しました。空調や衛生設備のメンテナンスの出費も増えています。
またデジタルプロジェクターの買い替え時期も迫ってまいりました。フィルム映写機と違い、デジタルプロジェクターは部品などの問題で使用できる期間が短く、使用10年を超えた当館プロジェクターも更新が待った無しという状況です
デジタルプロジェクターは2010年ベティ、2013年にジャックに導入。使用10年を超えました。
上記の差し迫った問題が重なる中、コロナ禍で猶予されていた税金や社会保険料や光熱費などの支払いで、大きな金額が残ってしまいました。観客数改善の兆しもあり、少しずつの支払いを目指していましたが、督促は厳しさを増して、その余波として今年2月にオンラインチケットが一時休止する事態となり、お客様にご迷惑をおかけすることになりました。
現在も猶予もない局面に入っており、このままでは、いつ営業ができなくなってもおかしくない切羽詰まった状況です。