このプロジェクトについて
地元鹿児島から上京し、俳優・シンガーソングライターとして活動する”みやび”が、初めて監督・主演・脚本まで手掛ける長編映画『憧れdoll』を制作し、劇場公開・上映イベント、映画祭へのエントリーなどを目指すプロジェクトです。
<監督・主演・脚本 みやびからのご挨拶>
本作の脚本、監督、主演を務めます。俳優の みやび と申します。 私が地元鹿児島から上京し、俳優を志したのは28歳の頃でした。決して早いスタートとは言えません。 それでも幸運なことに、沢山の作品、現場と出会い、様々な役を演じさせていただくことができました。 しかしコロナ禍になり状況は一変。仕事は激減、行き場のない気持ちを持て余す俳優仲間たち。夢半ばで辞めていく人も少なくはありませんでした。 俳優は本当に現場がなければ演じられないのだろうか?チャンスを待つことしか出来ないのだろうか? さまざまなジレンマの末に、私は、私が出逢ってきた魅力ある俳優たちと共に、作品を作って行きたいと いう想いに至りました。 初監督作品でいきなり長編映画だなんて、無謀だと思われるかもしれませんが、 小さな私たちの壮大な航海に、皆様のお力を貸してはいただけないでしょうか?
・この作品を企画した経緯
昔から「NO」というのが苦手で、自分に自信のない子どもでした。他人の考えを先読みし、目立たないように、迷惑をかけないように過ごすうちに、自分が本当は何をしたいのか?自分にとって何が幸せなのか?わからなくなっていました。周りが言うように、普通に進学し、就職し、結婚し、母になることが、幸せなんだと自らに言い聞かせました。そして実際に進学、就職、結婚までしましたが、うまくいかず離婚しました。
今ならはっきりと言えます。私は物心ついた頃から、安定した収入の会社員でも、夫を支える良き妻でもな く、ただ「俳優」になりたかったのだと。 奇しくも、離婚というターニングポイントが、私にそれを気づかせてくれたのです。 上京し、演じることと出会えてから、私はめざましく変わりました。「私にとっての幸せの形」 というものを知ったからです。 しかし2年前、新型コロナによって状況は変わり、人との交流も絶たれ、誰もが自らを保つのにやっとの日々。 そんな時、小さな部屋の中、自分自身の心と向き合う中で導き出したのが本作『憧れdoll』です。
・生きづらさを感じているすべての人に
本作の主人公茜は、HSP(※)気質をもつ私自身を投影しています。 世の中の様々な刺激に人知れず傷ついたり、逆に知らず知らずに人を傷つけていた私自身の過去への自戒も込めてペンを走らせました。 愛情とも友情とも違う「憧れ」という感情を通して、人々の深層心理に潜む、寂しさや弱さ、歪みを描きたい。登場人物の痛みを以って、見る人それぞれの心の痛みに寄り添いたい。 今、あらゆる生きづらさを感じている全ての人に、あなたらしさ、あなただけの幸せの形に気づいてほしい。 そんな想いから、本作の制作を企画いたしました。
※HSPとは?
「Highly Sensitive Person」の略。通称「繊細さん」とも言われる。HSPは病気や障害ではなく、生まれ持った気質を指すもので、統計的には人口の15%から20%、おおよそ5人に1人が当てはまる。 原因としては脳の扁桃体(不安や危険を判断する部分)の働きが、生まれつき強く、不安や恐怖 などを感じる神経回路が敏感に働くため、であると言われている。
<長編映画『憧れdoll』のあらすじ>
主人公、茜(みやび)は花屋でアルバイトをしているごく普通の女性。 昔から成績も見た目も常に平均点。これといった夢や目標もなく、ただ淡々と暮らしていた。5年間付き合っていた妻子持ちの啓介に一方的に別れを告げられ、ふと見渡せば、結婚、出産、キャリア・・・周りは皆、自分にないものを得て幸せそう。 自分だけが取り残されたような空虚さに襲われた茜は、自分探しの第一歩として啓介との思い出の品をフリマアプリで処分することに。そんなある日、バイト先の花屋に、尚美(秋田ようこ)という女性客が現れる。上品で感じがよく、何かと共通点の多い二人はすぐに意気投合し、交流を深めていくが、それが茜の人生を一変させることになる・・・。
”儚く、哀しい、戦慄のサイコスリラー”
SNSが普及する現代社会だからこそ起こりうる危機。 愛情とも、友情とも違う「憧れ」という感情の成れの果て。茜を待ち受ける運命とは・・・。