大槌から豊中へ。子ども達の交流演奏で震災の記憶を次世代に伝えたい

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エル・システマジャパン

▼音楽で子どもたちの生きる力を育むエル・システマジャパン

 

はじめまして、一般社団法人エル・システマジャパンの代表理事・菊川穣です。私たちは、南米ベネズエラで始まった「El Sistema」という音楽教育プログラムをベースに、「立場や能力に関わらず、全ての子どもが集団での音楽教育を通して積極的に自己実現をはかっていく」ことを支援してまいりました。 

 

 「El Sistema」はスペイン語で「システム(仕組み)」という意味です。貧富の格差が大きいベネズエラで、音楽を通して青少年に生きる力を与えて、犯罪予防や地域振興ができる「仕組み」を作ろう、という壮大なビジョンをもとに1975年に始まり、現在は100万人以上の子ども達が参加しています。さらにこの「仕組み」は、現在70以上の国と地域で、様々な社会課題に取り組む実践が広がっています。 

 

日本でのエル・システマジャパンの誕生は2012年。「共創の音楽で子どもたちに生きる力を、地域に元気を」をミッションに掲げ、これまで、東日本大震災の被災地である福島県相馬市と岩手県大槌町において、自治体を通した「子どもオーケストラ&コーラス」の活動や部活動支援などを行ってきました。東北の被災地だけでなく、2017年からは長野県駒ケ根市、東京都に活動を広げ、今年は大阪府豊中市、京都府舞鶴市でも地域の特色を生かす取組みが始まっています。  

 

10周年を迎えた2022年3月には「音楽を通じて子どもたちが世界とつながり、自分に自信を持つよう工夫された活動であり、同時に地域活性化にも貢献している」として、栄誉ある「国際交流基金地球市民賞」を受賞しました。

 

 

▼震災を経て紡がれた大槌町と豊中市の絆

 

城下町としての歴史を誇り、水産業が盛ん。それが人形劇「ひょっこりひょうたん島」のモデルとなった蓬莱島も浮かぶ風光明媚な大槌町です。12年前の東日本大震災で発生した津波は、その町の大半をほぼ壊滅させ、町長や幹部職員の多くを失った行政機能は麻痺しました。その後発生した火災で、被害はさらに広がり、人口当たりでの死者・行方不明者の数が最も大きな市町村となりました。

 

そうした中、岩手県を支援する大阪府からの要請で、初期の頃から職員を派遣していたのが豊中市です。

 

エル・システマジャパン

エル・システマジャパン

(大槌町に派遣された豊中市の消防隊:写真は豊中市役所提供)

 

 

掲載サイト:https://readyfor.jp/projects/114242