日本刺繍は日本が誇る伝統工芸です。ですが、敷居が高いというイメージもあり、その本質はあまり知られていません。それはとても残念なことだと思っています。
私は幼い頃から人と話す事に自信がなく、唯一救われる時間は「刺繍と手仕事」でした。しかし、大人になるにつれ、「画家になりたい!刺繍作家になりたい!」という夢は夢のまま胸の奥にしまい込むようになり、会社員になりました。
ところが、22歳の時、当時仕事で出会った年上の女性に「人生は一度。幸せは世間のモノサシで測るものではなく、自分の心が決める」と笑顔で言われたのです。胸の奥で眠っていたスイッチがパチンと入り、私は、手刺繍作家・ペインターの「ちくちく」として、人生のリスタートを切りました。
「どうせうまくいかない」とバカにする人も、離れていく人もいました。両親にも大反対されました。収入はなく、必死になればなるほど、「かっこ悪い」と言う人もいました。情けなく不安に押しつぶされそうになりながらも、とにかく刺繍と描くことに夢中になるように毎日を送りました
初めて仕事をもらえた時のあの喜びは、会社勤めの頃の私では決して味わえないものでした。どん底だった私の心は、子どもの時と同じ、「刺繍と描き」で救われたのです。
「ちくちく」として細々と暮らしてきた20年目の私は、まだ処世術も身につけられていません。ですが、「刺繍と描き」で生きてきました。そしてまた、無謀だと言われるチャレンジをすることにしたのです。
日本刺繍をする人は減少・高齢化が進んでいます。美しい日本刺繍をする人を減らしたくないです!日本刺繍に興味持っていただけた方にももっと好きになってほしいです!
世界中からアーティストや視察者が訪れる「World Art Dubai 2023」で、日本が誇る伝統工芸の日本刺繍を、私が日本代表として伝えていくんだ!と意識して、今できる表現で世界の方々に伝えていきたいです。
ドバイでの展示会に出展するには、360万円が必要です。ちくちくでコツコツと貯めたお金180万円、全てを使っても足りません。そこで、初めてクラウドファンディングに挑戦することにしました。皆様の温かいご支援をどうかよろしくお願いいたします。